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プチプラ

今、ファッションは“プチプラ”コーデが当たり前のように浸透してきている。
もともと“プチプラ”とは、女子中・高生たちの間で使われていた買い物のキーワード゙「プチ・プライス」の略語で、「小さい」という意味の「プチ」から「安い」を表し、ファッションアイテムだけではなく、化粧品、雑貨などまで、高価ではないが素敵・かわいいものをさしている。ちなみに“プチプラ”の具体的な金額の設定はなく、10,000円以下のものを指しているようだ。最近は“プチプラ”コーデを好む年齢層は幅が広がり、芸能人やファッション関係の人もプチプラを上手に使いこなしている。
国内ブランドではGUやユニクロ、しまむら、海外勢ではZARA、H&M、FOREVER21などプチプラブランドがたくさん登場する中で、じわじわ人気が出てきているのが「しまむら」だ。トレンドをしっかり押さえていて使えるアイテムがたくさん揃っていると評価され、「しまむら」を見て回る"しまパト"という言葉が出来るほどだ。ダサいファッションの代名詞だった「しまむら」が今はプチプラブランドとは驚きだ。
また“プチプラ”ブームを後押ししているのが、ファッションコーディネートサイト「WEAR」(http://wear.jp/)だ。2013年10月31日にスタートしたこのサービスは、ZOZOTOWNが運営し芸能人やおしゃれ有名人が多く使っていることで有名になった。月間利用者数は600万人を突破する人気ぶりだそうで、「Instagram」の日本の月間利用者数の810万人にせまる勢いだ。自分の服装を撮影して、「今日のコーディネートはこれです!」と人に見せるのだが、その服装についてハート(いいね)のスタンプを押したり、コメントを交わす、服のコーディネートをベースにしたコミュニケーションサイトとして、安見えしないテクの手本になっているようだ。
世界のファッションマーケットは高級ブランドに疲弊してきている。特に中国人の高級ブランド爆買いが起こって以来、ブランドそのものの価値も落ちてきているのではないだろうか?上から下まで何十万もかけてコーディネートするブランド戦略に背伸びしてついて行くこと自体がどれ程のものなのか?という疑問だ。日欧米のファッション先進国では、自分がブランドだと言う自信もある、自分なりの着こなしで使用することにこそ価値を置くという “プチプラ”思考が、まさに新しい時代の価値観をけん引している。時代はデフレに価値を見出しているのだろう。
安いものにより価値を見出すわけだから、インフレターゲット2%が苦戦するのも頷ける!

| 16.03.11

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