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ドリ小

「ドリ小」とは「ドリーム小説」の略で、ユーザーが好きな人物の名称を設定することができるネット上の女性向け(?)恋愛"夢”小説のことだ。例えば自分の名前であったり、好きなアイドル、人物の名前を登録すると、変換機能により自動で小説内の登場人物の名称がそれらに設定される。
こうしたユーザー達が「ドリ小」を利用するのは、実在の(男性)スターやアニメの主人公と恋愛したり、冒険に出かけたりするといった擬似体験を楽しみたいという場合が多い。妄想全開で書かれたドリーミンなストーリーが多く、中でも若年層にはジャニーズ系の話が圧倒的な人気とのことだが、最近は中高年層に向けた韓流系も注目され始めているそうだ。さらに自分にとって都合のいい内容に変えたりもっと過激にしてみたりと、オリジナルに手を加える二次創作なども可能な為、リアルな名前の使用による著作権問題も近々生じると懸念される。
"夢”小説は、昔からファンタジーとして親しまれてきた。主人公が何らかの体験を通じて内面的に成長していく姿に、読者は主人公と自分を一体化させることで、妄想の世界で新たな自己を見出だしてきた。そのため、自己形成小説とも呼ばれた。妄想には、水平思考を可能にすることで問題解決につながり創造力を高める利点が有ることは研究されている。しかしデジタル社会が深化すると、技術の進歩によって、妄想による「仮想」は「実像」となんら変わらないものとして扱われ、「ドリ小」のように簡単に実現できるものになってきた。
仮想が真相以上の評価を得て、実相を伴わない妄想が独り歩きし始めている。
映画「トータルリコール」や「アバター」で見た世界はもうそこまできているようだ。現代のアヘンか?

| 13.06.28

ぷに子

柳原可奈子(27歳)や渡辺直美(25歳)など、ふっくらした女性芸人が人気を集める中、
雑誌『CanCam』(小学館)7月号が、「今、モテる女の子は、こっそり、なぜか“ぷに”ってる。
この夏、“ぷに子”の大逆襲、始まる!」と題して、ぽっちゃり体型の女性がキテる、と24ページにわたった特集を組み、話題になっている。
このところ、ぽっちゃり女子のファッション誌『la farfa』(ぶんか社)が創刊されたり、渋谷パルコにL~10Lというぽっちゃりサイズ専門のファッション店『スマイルランド』がオープンし、連日客足が絶えない盛況ぶりだったり、ワコールがアンダーバスト85~100cmという『ぽちゃカワブラ』を発売するや、飛ぶように売れたりしているようだ。海外でも、H&Mが水着キャンペーンでプラスサイズのモデルを起用したり、Facebook上で、通常のマネキンよりポッチャリで現実の女性に近い体型をしたスウェーデンの「ナチュラルサイズ・マネキン」の写真が掲載されて、世界中で話題になったりと、世界的にぽっちゃり体型のビッグウェーブが来ている。
『CanCam』では、いわゆるぽっちゃり体型の女性を「ぷに子」と命名。「さわるとやわらかそうな女性らしい丸みのある体型で、ぷにっとした弾力肌を持つ女性」と定義している。ふっくらぷにっとした弾力感に注目して「ぷに子」と命名しているようだ。特集では、一人の女性をCG技術でやせさせたり太らせたりした写真数枚を100人の男性に見せ、ぷに子とデブの境目を決めていた。結果は、身長155cmで体重52~64kgの体型が「ぷに子」であることがわかったというのだ。
しかし、デブと「ぷに子」の境界が155cm64kgというのは「どう考えてもおかしい」、とネット上では波紋が広がっていた。155cm64kgのBMIは26となり、一般的には「太りすぎ」とされている。ところが、男性は何cm何kgという数字よりも、肌の“ぷに”っとした柔らかそうな質感を判断基準にしていると言える。
“ぷに子”を好きな男性が増えてきているというのは事実だが、女性がそれを“BMI26でもモテる”と錯覚してしまうのは危険なようだ??

| 13.06.21

日本流ロングトレイル

地域の魅力をまるごと楽しめる「ロングトレイル」が人気だ。中でも、長野県・八ヶ岳トレイル
(http://www.ystrail.jp/)や、北海道・とかちロングトレイル
(http://www.netbeet.ne.jp/~owls/longtrail/ss_route.html)などが有名だ。
ロングトレイルとは、「踏み跡」の意味で人が歩く道のこと。また、「歩きながら地域の自然や文化を楽しめる道のこと」とも理解されており、アメリカやニュージーランド、ネパール、ヨーロッパ各地などの世界的に有名なロングトレイルを参考に、日本でも様々な開発整備が進められている。
数年前からの登山ブームの影響で、登山人口は1,000万を超すほどの人気で、そうした登山愛好家を含め、ご当地でしか味わうことのできない食事や自然を楽しみたいと、幅広い人たちに新たな地域観光スタイルとして歩く旅「ロングトレイル」が注目されている。
欧米ではテントや宿で泊まりながら一気に踏破するハードなものが多いが、日本では数十キロから200キロ程度の中クラスのルートが多く、一部分だけを歩いたり、複数回に分けて回るなど、手軽な楽しみ方をする人も少なくない。宿泊もテント泊やルート周辺の民宿に泊まるなどスタイルは様々で、パワースポット巡りや農場などの見学や体験を組み込んだり、温泉に入ったりと、観光機能のついた「“ゆるい”ロングトレイル」が人気となっている。日本の四季を楽しみながら、登山よりも負荷の軽い歩きで、まさに心身ともに癒されるオールシーズンレジャーとしてもロングトレイルは注目されている。
そして数年前からは、起伏のある山道を走る「トレイルラン」も話題になっている。平地を走るだけでは物足りないというアスリートたちにとって、土や岩場、枯れ葉など未舗装の山道は変化に富んだランニングスポーツだ。これもまた、自然の中を走りながら日本の四季を堪能できることが楽しさにつながっている。
80歳になってもお金さえかければTV局のカメラマンを大勢引き連れてヒマラヤさえも登れることはわかった。しかしそれで本当のアスリートと言えるのだろうか?むしろ自分の力で日本や世界の自然を楽しみながらロングトレイルすることの方に価値を求めたい。

| 13.06.14

妻食系男子

草食系の次は、「妻食系」男子の時代が来るらしい?
就業者数はピークの1997年から2011年までの14年間に313万人減って、その9割が男性だったという統計が出ている。しかし、成長分野の医療・福祉を見ると2002年から2011年までに就業者数は178万人増えており、その8割は女性で高齢化を背景に今後も増える見通しだ。また追い討ちをかけるように、総務省が国民の家計収支を調べた「2009年全国消費実態調査」によると、30歳未満の単身勤労世帯(仕事を持つ一人暮らし世帯)の可処分所得が、女性は月21万8,156円、男性は21万5,515円となり、この世代ではついに男女逆転し、女性が男性を2,641円上回った。これは、1969年調査開始以来初めてのことだ。日本の労働市場で「女性高・男性安」が進行し、社会のあり方をも変えようとしている。
『男性不況』の著者、永濱利廣氏は、低所得男性は「専業主夫」を目指せと提唱する。豊かになった女性たちが低所得に悩む男性と結婚し、一家の大黒柱として男性を養ってくれるようになれば、たとえ「男性不況」が深刻化しても理論的には大きな問題にはならないというのだ。男性がもっと「家庭進出」すれば、女性が会社で活躍する余地が広がり、「ガラスの天井」(男社会の壁)は崩れるかもしれない。これこそ「男女共同参画社会」への近道ではないかとも語っている。
そうは言っても日本では、まだまだ専業主婦を志向する女性の数は少なくない。資格講座の通信教育を行っている(株)ユーキャンの行った調査では、未婚女性の半数以上が、出産後は専業主婦に「なりたい」と回答し、現実には専業主婦に「なりたくてもなれない」という回答については、実に7割に上った。日本では養ってもらいたいと思っている女性がまだまだたくさんいるのだ。しかも、肝心な高所得女性たちの多くが、低所得男性と結婚して養う覚悟を全くといっていいほど持っていないこともあって、「女性に食わしてもらおう」と考えて「妻食系男子」になるというのは、そう簡単なことではなさそうだ。
しかし、トレンドとして、男中心だった職場は細り、女性が活躍する職場が広がりつつあることは間違いない。そして、これまで女性たちが社会進出をする為に長年苦労してきたように、これからは男性が家庭進出をめざして苦労する?時代が到来したようだ。

| 13.06.07

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