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You hire Hacker or not?

8月29日に公開されるやいなや、大いに反響と物議をかもしたのが、Android専用・彼氏追跡情報アプリの『カレログ』だ。これを端末にインストールすると、位置情報や通話履歴(通話記録の送信サービスはさすがに停止!)、バッテリー情報などをPCで確認することができてしまう、いわゆる「監視アプリ」である。ネットやテレビなどで問題視されていたのは、このアプリがインストールされているかどうかを容易に判別できない点だ。端末使用者の同意無しにこっそりと仕込むことができ、簡単に削除することもできないなどステルス性が高く、大手インターネットセキュリティ会社のマカフィーでは「ウイルス」と認定したほどだ。本来の用途を隠して販売している裏モノ商品は、実際に無数に存在し、『カレログ』以上の機能を持つステルス「監視アプリ」が、すでに出回っているのだそうだ。あなたのスマホは大丈夫?
コンピュータネットワーク社会で一番怖い(有用?)のは、身内を装って様々な情報をいとも簡単に引き出してしまうハッキング技術だ。ソニーをはじめ、シティグループやグーグル、国際通貨基金(IMF)などがハッカーの攻撃を受け、情報流出が相次いでいる。日本政府は裸同然?その様な中、米セキュリティー会社マカフィーが6人の現役ハッカーを雇って安全対策の特別チームを作り話題となった。毒を以って毒を制すとはこのことか?フェイスブックも、「天才ハッカー」として知られるジョージ・ホッツ氏(21)を社員として採用した。また、“その筋”でリスペクトを集めるハッカーが相次いでアップルに雇われた、と言うニュースも聞かれた。企業にとっては憎き商売敵とも言える彼らの存在を逆手に取り、システムの脆弱性、盲点をあぶり出し、セキュリティーをより強固にするのが狙いのようだ。
いまや世界各国の軍隊で、陸軍・海軍・空軍・海兵隊、サイバー隊の5軍編成が常識化している中、ハッカーを悪として遠避けている日本は、どうやって防衛するのか?まさか総務省の役人がやるのか???既に中国や北朝鮮のサイバー部隊は、何万人という編成だ。日本企業と国は、ハッカーを追跡して逮捕する時代から、育成して戦士にする時代になってきたことを認識しないと、街を裸で歩くようなものだ。 

| 11.09.26

理系ロマン

宇宙飛行士の船外活動の様子をそのままリアルに再現した1/10スケール(全高190mm)のプラモデル『1/10 ISS 船外活動用宇宙服』が、バンダイから9月23日に発売される。子どもの頃に宇宙飛行士を夢見たオトナたちに、もう一度ロマンを感じさせてくれるプラモデルとして話題になっている。
この宇宙飛行士プラモデルは、NASAが開発した国際宇宙ステーション(ISS)の外に出て作業する際に着用するものをプラモデル化したもので、外観のディテールはもちろん、各関節を動かして宇宙空間における宇宙飛行士の様子をリアルに再現できるというもの。これは、バンダイの“知の魅力”を伝える理工系プラモデル『Exploring Lab.(エクスプローリング・ラボ)』シリーズの第1弾で、第2弾は日本が誇る水深6500メートルまで潜れる潜水調査船『1/48 しんかい6500』が予定されている。
時を同じくして、ヨーロッパ南天天文台が発見した惑星「HD 85512 b」は、生命体が生息している可能性のかなり高い太陽系外惑星として、現在注目されている。この惑星の特筆すべきことは、宇宙の中ではほんの隣りとも言える36光年先の、生命が生存しているかもしれない領域「ハビタブルゾーン」にあることだ。しかも先行観測によると、この惑星の平均表面温度は25度と予想され、地中海性気候を作り出している可能性がある。またこの表面温度予想が当たっていれば、その約50パーセント以上が雲で覆われていることになり、生命体が存在する可能性が高いことを指し示すというのだ。今回の発見で、宇宙人の存在が非常に身近な現実になりつつあると、多くの人たちが期待している。
理科離れが問題になって久しいが、理科系の人材を育成することの重要性も長く議論されてきている。その中で多く語られているのが、“創造性の源はロマンである”ということだ。このご時世にロマンとは現実離れしたことと思われがちだが、ロマンに向けて自由に羽を伸ばすことは、独創的な科学技術を育てることにつながる。とかく世界ニュースは、金(経済)とテロと災害に偏りがちだが、昨年の「はやぶさ」とともに、“理系ロマン”づくりは、日本と世界の科学技術の発展に大きな影響力を持つだろう。

| 11.09.19

LCCスタイル

これまでLCC(ローコストキャリア)事業に対して距離を置いていた日系大手航空会社2社が相次いで進出し、全日空は100%子会社の「ピーチ・アビエーション」とマレーシアのエア・アジアとの合弁による「エアアジア・ジャパン」を、日航はオーストラリアのジェットスターとの合弁で「ジェットスター・ジャパン」を設立した。しかしながら、世界は既に格安航空会社が驚異的な低コストで大手を脅かし、LCC同士の競争も激しさも増してきている。そうした中ようやく日本の空も新しいステージに突入するわけだが、チョット遅すぎるかもしれない?
エア・アジアはアジア最強といわれる航空会社に既に育ち、先月マレーシア航空の株を30%取得した。近隣のシンガポール航空やタイ航空もパイを奪われ、経営不安説がでる程だ。エア・アジアの保有機体数は200機を超え、数でもアジア最大となり、かつ全機新品である。昨年12月には羽田にもエアアジアXが就航し、クアラルンプール(KL)までエコノミー片道20,000円以下でも買えることとなった。これは新幹線で東京から大阪までの料金と大差ない。エア・アジアはKLとバンコクをハブ化する方針だ。そして、バンコク―香港が日本円で(1BT=2.7円)約9,000円台、バンコク―プーケットが4,000円台、バンコク―KL、バンコク―シンガポールもそれぞれ1万円以下で購入可能だ。またプロモーションや時間帯によっても価格は変化する。数千円でアジアを縦横無尽に行き来できると、目からウロコが落ちるとはこのことだ。東京―バンコクの距離は約5000kmで、これはNY―LAとほぼ等距離だ。アジアをアメリカ大陸で考えると、ほぼ米国国内移動と同じという事になる。しかも、ほとんどのフライトは3時間以内なので、チェックインのストレスさえ無ければエコノミークラスで充分だ。
経済成長著しいアジアは、LCCのおかげで更なる発展を遂げるだろう。日本人も超円高を嘆いていないで、それを生かして、税金の安い香港や相続税が実質無いバンコク、永住ビザの取り易いKLなどにセカンドハウスを持ち、マルチハビテーショナルな仕事をするチャンスだ!
それにしても心配なのは、JALやANAがLCCの子会社?なんてことにならないかだ。

| 11.09.12

travelvolunteer.net

東日本大震災後、まるで日本中が被害に合い、危険であるかのような世界の報道で、観光業をはじめ多くの業界が甚大な被害を受け、ますます日本の魅力を正しくアピールすることが難しくなっている中、日本より世界で知られる金沢市のマゼラン・リゾーツ・アンド・トラストが企画した「トラベルボランティア プロジェクト」(http://travelvolunteer.net/)の活動が注目を集めている。真の日本を伝えてもらおうと、トラベルボランティアを募集したところ、世界85カ国から2000名近い応募があったそうだ。その中で選ばれた1人が100日間かけて47都道府県を旅して、リアルタイムにFaceBook(http://www.facebook.com/travelvolunteerproject)やTwitter(https://twitter.com/#!/Travel_Voluntee)を使って日本の魅力を世界に伝えるというもので、最終日のクリスマスには被災地を見舞うというスケジュールだ。
ひるがえって、日本政府(観光庁)の対応はと言えば、「嵐」を使ったプロモーションだ。人気グループ「嵐」のメンバーがそれぞれ日本の観光地を訪れ、招き猫のまねをして「ニャー」と鳴く・・・外国人に日本観光を呼び掛ける観光庁のキャンペーンCFは、世界133カ国・地域の国際空港や飛行機などで8月から順次流されているらしいが、それが外国の報道から鋭い批判を浴びていた。仏フィガロ紙記者、レジス・アルノー氏は自身のコラムでこのPR映像を、「世界屈指の美食の国で嵐が食べるのはソフトクリーム」、「嵐にニャーと鳴かせるために舞妓が添え物に」などと手厳しい。日本政府が考える「日本」と、外国人が描く「日本」に大きな差はあるものの、これで外国を魅了しようとしている観光庁の勘違いに、多くの日本人も違和感を感じている様だ。国の紹介として相応しくないのではないか、いったいいくら使っているのかなどと、ネット上でも話題になっている。
日本で日常的に体験するであろう日本の良さこそが、日本の真のPRになりそうだ。日本の価値を一番理解していないのは、案外日本人自身なのかもしれない??日本政府も名誉挽回の為に、こうした活動も少し応援してみてはどうだろうか?

| 11.09.05

ロールキャベツ男子

見た目はさわやかな草食系なのに、中身は積極的な肉食系な男子を最近「ロールキャベツ男子」と呼び、 「ひそかに女子の心をつかみつつある」と言われている。俳優の向井理や瑛太がその代表で、今人気の韓流スターのチャン・グンソクもそのカテゴリーだ。ファッションや雰囲気の外見はキャベツのように穏やかな草食系男子に見えるのだが、その中身はレアステーキのように肉食系の男子。例えば、カーディガンやシャツを羽織って足元はスニーカーといった、いわゆる男性版「森ガール」とも見えるスタイルをしていて、やさしそうに見えるので、女性は「草食系」だと思って近づくが、一緒にお酒などを飲んでいるうちに「肉食系」に変身するという男子を言い表している。
しかし、ロールキャベツ男子というのは、女性たちの妄想や理想が作りだしたキャラクターのようだ。「物静かだけど 頼りになる…」は、女性が「そうあってほしい」と望む男性像なのに、最近はなかなかそうした男性がいないということで、ロールキャベツ男子という概念がどんどん作り上げられてきているのだろうか。これらを一見頼りないと感じるおじさん世代もいるだろうが、「ロールキャベツ男子」は案外日本の国家戦略としても使えるかもしれない。
今や日本はかつての外交力も経済力も衰え、ひ弱な国家として、G7の中でも独自戦略を持たない国と見られている。今回、日本のリーダーに就任した野田佳彦氏は、代表選でもジョークを交えた演説で重い雰囲気の会場を沸かせ、司馬遼太郎などの時代小説や相田みつをを引用し、7月に直木賞を受賞したばかりの小説『下町ロケット』などにも言及しつつ語った。その演説力と融和的な姿勢で僅差の勝利をモノにしたと言われている。そうした演説の軟らかさとは裏腹に、したたかに力強い経済力を持った内政と、外に向けてはしたたかな外交を取り戻すことで、政界の“ロールキャベツ男子”と呼ばれてみてほしいものだ。今回ばかりは、どこまで行ってもキャベツだったということのないように・・・。

| 11.09.01

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