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LCCスタイル

これまでLCC(ローコストキャリア)事業に対して距離を置いていた日系大手航空会社2社が相次いで進出し、全日空は100%子会社の「ピーチ・アビエーション」とマレーシアのエア・アジアとの合弁による「エアアジア・ジャパン」を、日航はオーストラリアのジェットスターとの合弁で「ジェットスター・ジャパン」を設立した。しかしながら、世界は既に格安航空会社が驚異的な低コストで大手を脅かし、LCC同士の競争も激しさも増してきている。そうした中ようやく日本の空も新しいステージに突入するわけだが、チョット遅すぎるかもしれない?
エア・アジアはアジア最強といわれる航空会社に既に育ち、先月マレーシア航空の株を30%取得した。近隣のシンガポール航空やタイ航空もパイを奪われ、経営不安説がでる程だ。エア・アジアの保有機体数は200機を超え、数でもアジア最大となり、かつ全機新品である。昨年12月には羽田にもエアアジアXが就航し、クアラルンプール(KL)までエコノミー片道20,000円以下でも買えることとなった。これは新幹線で東京から大阪までの料金と大差ない。エア・アジアはKLとバンコクをハブ化する方針だ。そして、バンコク―香港が日本円で(1BT=2.7円)約9,000円台、バンコク―プーケットが4,000円台、バンコク―KL、バンコク―シンガポールもそれぞれ1万円以下で購入可能だ。またプロモーションや時間帯によっても価格は変化する。数千円でアジアを縦横無尽に行き来できると、目からウロコが落ちるとはこのことだ。東京―バンコクの距離は約5000kmで、これはNY―LAとほぼ等距離だ。アジアをアメリカ大陸で考えると、ほぼ米国国内移動と同じという事になる。しかも、ほとんどのフライトは3時間以内なので、チェックインのストレスさえ無ければエコノミークラスで充分だ。
経済成長著しいアジアは、LCCのおかげで更なる発展を遂げるだろう。日本人も超円高を嘆いていないで、それを生かして、税金の安い香港や相続税が実質無いバンコク、永住ビザの取り易いKLなどにセカンドハウスを持ち、マルチハビテーショナルな仕事をするチャンスだ!
それにしても心配なのは、JALやANAがLCCの子会社?なんてことにならないかだ。

| 11.09.12

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