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ホンダ・ホンダ

ホンダが、マクラーレンとともに再びF1戦線(http://f1-gate.com/)に復帰した。1988年~1993年の年間15勝を含む完璧な勝利は、アイルトン・セナの名と共に記憶している人も多いだろう。伝説となっているマクラーレン・ホンダの最強コンビの再結成に、モータースポーツファンのみならず経済界からも熱い視線が注がれている。しかし、3月15日に開催された今期初戦となるオーストラリアGPは完走最下位という結果で、復帰後のホンダのパフォーマンス、そしてポジションが明確になった。予想されていたとは言え、一端やめてしまったブランクは想像を絶し、そこから戻ってくることがとてつもなく厳しいことも思い知らされただろう。
ホンダやトヨタが撤退している間に、F1の戦いはトップが「メルセデス・メルセデス」、2位は「フェラーリ・フェラーリ」と、エンジン、シャーシー、チームとすべて同一メーカーでマシーンを作るコントラクターの勝負になってきている。本田宗一郎が指揮していた頃のホンダのF1参戦は、当然エンジンもシャーシーもホンダ、チーム監督も日本人だった。いつの日にかまた「ホンダ・ホンダ」で戦う時は来るのだろうか?
14年のシーズンからF1ルールが改正され、エンジン排気量は2400ccからターボチャージャー付き1600ccへと大幅なサイズダウンが義務付けられた。少ない排気量をターボで補い、
燃費改善を要求するこのルール改正は、F1エンジンの開発がハイブリッドエンジンをはじめとする環境技術革新へと直結することを狙っている。ホンダのF1復帰は、このルール改正をきっかけとする部分が大きそうだ。ホンダは、「F1という場を利用して“究極のエネルギー回生システム”を作りあげていきたい」、また「それを開発するプロフェッショナルな人材を育てる場としても利用して、それによりイノベーションを起こしていきたい」と説明している。聞き方によっては、勝てなくても技術が獲得できればOKとも取れる。
それに対し、欧州の2つのメーカーは経済的苦境を乗り越えながらF1に参戦し続けている。彼らは日本メーカーのようにF1を経済だけで考えてはいない。自分たちの存在の原点としてとらえているのだろう。血の違いか!?「ホンダ・ホンダ」でなければ血が騒がないのは私だけなのか!?

| 15.04.03

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