trendseye

変身メイク

タレントの板野友美のそっくりさんこと“ざわちん”は、ローラ、奈々緒、きゃりーぱみゅぱみゅ、安室奈美恵、篠田麻里子、大島優子などに変身するメイクを行うことで知られている。ブログ「ざわちんofficial blog」(http://ameblo.jp/zawachin/) にその変身メイクをアップ、1日のアクセス数100万以上を記録して話題を集めている。今月発売中の女性ファッション誌『SCawaii!』(主婦の友社)9月号は、彼女が完全にコケイジョンフェイスに変身してミランダ・カー風のメイクで表紙を飾っている。
どうして今、ざわちんの変身メイクが人気なのだろう?同誌のメイン特集は「女の子は誰でも可愛くなれる!変身願望叶えます!」である。“変身”を日常的に使いこなしているざわちんが、ファッション誌史上初めて“ものまねメイク”で表紙に起用されたのだ。誌面では、ミランダ・カーに加えEXILE・TAKAHIRO風メイクも披露されており、サマンサタバサのCMで共演している二人を一人二役で再現している。ざわちんのメイクにはなりたい人に変身できるという魅力があり、プロのメイクにはない斬新な考え方がある。あきらめずになりたい自分になろうと努力し続ける彼女の姿勢が、読者の共感を呼んでいるのだろう。
一方ここ数年、YouTubeやニコニコ動画で人気を集めている “メイク動画”がある。メイクの技術を学びたいという女性や、化粧するという女性の禁断の日常を見たい男性など、男女双方から人気があるという。中でも普通の会社員だった佐々木あさひの“メイク動画”はすごい人気だ。ストーリー仕立てになっており、スプーンを使ってアイラインを引いたりまつげをカールさせるなど、独特のメイク術が注目を集めている。今や「メークアップパフォーマー」として立派なタレントだ。YouTubeに投稿された彼女の動画は150本以上、再生回数は1700万回を超え、世界中から反響が寄せられるなど、コンテンツメーカーとしてすでに一流の域に達している。
人には誰しも変身願望がある。現代人にとって、「別人になってみたい」という変身願望の実現は、自己解放に役立ち、大いなるストレス解消にもなっているようだ。しかし、メイクは何にでも変身できることがミソで、整形してしまったら選択肢はなくなってしまう。その意味で「変身メイク」は半島で人気の整形とは違い、歴史的にも地勢学的にも究極の混血と言われる日本人らしい、多様性をもった選択なのだろう。

| 14.08.22

CATEGORY

  • BOOM
  • FOOD&RESTAURANT
  • LIVING&INTERIOR
  • SCIENCE&TECH
  • TRAVEL
  • TREND SPACE
ART BOX CORP.