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スナックサイズラーニング

KDDI(au)が中高生向けに提供する「GAKUMO(ガクモ)http://gakumo-study.com/index.html」は、モバイルに最適化された学習プラットフォームだ。短時間に効率よく学習することを目的に開発され、1回10~15分の一問一答形式で、間違えた問題は正解するまで繰り返せる。この月額980円からの有料学習サービスは、通学時間などの隙間時間を有効に使えると人気を集めている。
「GAKUMO(ガクモ)」は、DeNAの共同創業者・渡辺雅之氏が2年前にロンドンで立ち上げた、モバイルeラーニング企業「Quipper」との協業でスタートした。渡辺氏は2010年当時、DeNAでは教育のような回収に時間のかかることはできないとして、DeNAを去った事で有名だ。そして、数年で高速ネットワークとiPhoneやAndoroidといったデバイスが発展すると判断。今年インフラが整備されたとして、教育プラットフォームのグローバル化と安価な展開をKDDIと開始したというわけだ。
Quipperの面白いところは、プラットフォーム開発に当たり、出題される問題の表示をクイズ形式で進め、ゲーム感覚で提供しているところだ。教育は国別の地域性が強い為、資格やカリキュラムなどが異なっても大丈夫な、各国共通プラットフォームが必要だ。すでに教育コンテンツとして、iPhoneやAndoroid端末用のアプリは累計400万ダウンロードを達成し、5000のコース、20万の問題、2億の回答が集まるなど海外で盛んに使われ始めているとの事だ。
これらは、学習ツールにスマートフォンを用いることから、“スナックサイズラーニング”と呼ばれ、短時間で、個人に最適化されたコンテンツを場所と時間と言語を選ばず効率的に学べる。しかも、お手軽&お気軽な暇つぶしとして成功したゲームと構造的には違わないところが面白い。ネットサービスで今最もホットな分野が「教育」であり、その市場規模は1兆円とも言われている。
DeNAやグリーがスマホゲームの世界で伸び悩むのを尻目に、"スナックサイズラーニング"がスマホゲームの市場規模を上回る日も近いというのは痛快だ。
起業家には信念が重要だということを今更ながらに教えてくれる。

| 13.12.06

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