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七・三分け男子

最近、若い男性の間で七・三分けが増加しているらしい。あるテレビ局の調べによると、都内の美容院10店中7店が以前に比べて、若い男性の七・三分けにする人が増えているという。
七・三分けにもタイプがあり、ナチュラルな仕上がりでスーツやジャケットなどが似合う“ドラッドスタイル”、ツ―ブロックを強調した派手な感じで、奇抜なファッションに似合う“モードスタイル”、そして分け目を強調せずに、どんな服装にも合う“カジュアルスタイル”が主なスタイルだ。七・三分けにする理由は、やはり流行っているからというのが多いが、大人っぽいからとか、男らしいからという理由も聞かれ、脱草食を狙いたいという意識から、ワイルドなスギちゃんの影響もないとは言えないようだ。
ところで、昨年末始動した安倍内閣は、顔ぶれは基本に忠実な世界基準の面々と言われ、閣僚の女性2人を除く17人中15人の髪型がほぼ七・三分けだ。それゆえ「七・三内閣」と呼ばれてもいる。政策同様、政治家にとってイメージづくりは重要な仕事で、その中で髪形は大きな部分を占める重要なアイテムでもある。そして、七・三分けが奏効した訳ではないだろうが、先月の共同通信の世論調査では、安倍内閣の支持率は昨年12月の発足時が62.0%、今年1月が66.7%で、そして今回は72.8%まで伸ばした。安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」への期待感に加え、インフレターゲット2%と云う髪型同様の分かりやすさが評価された結果だろうか?
七・三分けをトレードマークに保守の王道を目指す現内閣にとっては、小泉元首相のライオンヘアでも、野田前首相の千円カットでもないということなのだろう。経済、外交、教育福祉どれをとっても王道且つ破綻しない本格的政策が求められている中、七対三の比重は、米国7:中国・ロシア3の比重で列強3カ国と渡り合う日本の重要な妥協の比重であるとも言える。少しこじつけだが、こうして見ると、真の独立国家への道を歩みたいという願いが、七・三分けに込められているのかもしれない。

| 13.03.15

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