trendseye

自分サマータイム

早起きは三文の徳(得)とばかりに、早朝割引を始める店がこの夏増えている。朝4時過ぎにはもう明るい東京。北海道に至っては3時半には夜明けで、出勤前にハーフ回るゴルファーも多い。日本はなぜサマータイムを導入しないのか?と言われて久しい。それにシビレを切らしたのか、高齢化で早起きの人が増えた?からなのか、6月1日からイオングループの総合スーパー「イオン」と食品スーパー「マックスバリュー」など、全国1150店舗で開店時間をいっせいに2時間早め、朝7時の開店に。それに合わせて『朝トク7時』のキャンペーンを行っている。ボウリング中心の複合アミューズメント施設を全国展開する「ラウンドワン」では、土日祝早朝割を実施している。朝5時から8時の利用でボウリング5ゲーム、通常投げ放題パックで1,880円が1,100円になる。合わせてカラオケは13時までのフリ―タイムが600円と、早朝からボウリングとカラオケのはしごで楽しめるようになっている。また、TOHOシネマズでも、平日午前中の上映開始分は大人通常1800円が1300円になる劇場もあるようだ。今後、増税や電気料金の値上げなど、家計の逼迫が予想される中、明るいのに寝ていられるかとばかりに、夏場は“自分サマータイム”を導入する人が増えてきそうだ。
ここ数年、政財界を中心にたびたび日本でも「サマータイムの導入」が話題に上り、その都度立ち消えになっている。サマータイム導入国では、様々なシステムを組む場合に、あらかじめ生じる時間のズレを調整するプログラムが組み込まれているが、そのような設定がなされていない日本では、時刻設定などで生じる膨大なコストやリスクなどを不安視して導入されてこなかった。しかし、不況からの脱出の為にも、何でもやってみる姿勢は必要だろう。バランスシート不況下の日本では、政府が企業に代わって財政出動をした上で、マネーサプライを増やす必要があるからだ。電力消費が下がるとか上がるとか、いろいろな調査結果もあって、政府は踏み切れない様だが、いかにも変化する事が苦手な日本を象徴する話だ。
農耕民族をうたうのなら、『日昇とともに起き、日没と共に床に入る』という基本にもどるだけだと思うのだが・・・?それにしても明るい朝に寝ているのはもったいない!

| 12.07.06

CATEGORY

  • BOOM
  • FOOD&RESTAURANT
  • LIVING&INTERIOR
  • SCIENCE&TECH
  • TRAVEL
  • TREND SPACE
ART BOX CORP.