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グリーンカレー

今年はグリーンカレーがブームになりそうだ。
スープカレー、キ―マカレー、そして朝カレーと、カレーのトレンドもこれまでいろいろと変遷をたどってきた。カレー好きな日本人は、平均週1回はカレーを食べるそうで、インド発祥の料理にして、日本の「国民食」と呼ばれるほどだ。カレーは味覚として、その基本とされる五味(甘い、うまい、苦い、酸っぱい、塩辛い)のすべてを持つ料理で、味覚に敏感な日本人にとっては気になる存在でもある。そうした中で、タイ料理のグリーンカレーがトレンドとして浮上してきたのだ。
農水省の食卓への登場頻度の調査でも、このところカレーの具材としてビーフやポークではない「その他」を選択する人が、2000年と比較して2010年には4倍の伸び率を示していた。さらにその中でも、アジアンタイプのカレーが多く食べられていることがわかった。また、最近はカフェでヒットするカレーがブームになる傾向があり、昨年あたりから人気を集めているのが、タイカレー(グリーンカレー)なのだそうだ。ただグリーンカレーと言っても、本場のゲイキョワンはパクチーやココナッツミルクなど独特な香りとスパイスが効いていて敬遠されることも多く、カフェではマイルドに誰もが食べやすいようにアレンジされている。そうしたライトな感じとタイ料理が持つヘルシーなイメージが重なって、人気になっているのかもしれない。
店頭で100円を切る商品も珍しくないレトルトカレー。節約志向を受け、外食に比べ、お金をかけずにほどよい満足感を得られる200円以上のワンランク上の商品を買う人も増えてきており、中でも本格的アジアンカレーの売れ行きが伸びている。エスビー食品では、レトルトのグリーンカレーの市場が04年に5千万円だったのが、11年には4億円まで拡大したのを受け、日本人にも食べやすいレトルトカレー「スパイスリゾート タイ風グリーンカレー」をリニューアルして、さらなる売上増を見込んでいるそうだ。一方、ハウス食品も、「カフェカレー マイルドグリーンカレー」というルウタイプのものを発売。家庭でも気軽に一皿分からグリーンカレーができると好評なようだ。
東日本大震災後は温めないでそのまま食べられる商品も続々開発されるようになり、防災食としての重要性が高まるカレー。防災食でも“うまさ”を追求する日本人の食感はスゴイ!

| 12.02.17

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