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an Apple

先日、米国株式市場で米アップルが、長らく時価総額でトップだったエクソン・モービルを追い抜き、世界最大の企業となった。一時期は、青息吐息だった特異なコンピューター・メーカーから、世界的な消費者向け電子機器メーカーとして見事に再生を果たしたと言える。こうしたアップルの成功の裏には、代表のスティーブ・ジョブズが「我々はゴミはつくらない」という一貫した“志”があったからだ。
アップルとマイクロソフト、ソニーの過去10年間の研究開発費を比べたGizmodo Japan(http://www.gizmodo.jp/)の調査によると、マイクロソフトは全収入の約17%を研究開発費に充て、ソニーは約8%、アップルは4%未満を充てていた。その一方で、製品あたりの研究開発費では、ソニーが1製品当たり1150万ドルなのに対して、アップルが7850万ドルだったのだそうだ。これは何を意味しているのか?アップルはiPhone、iPadを、世界81カ国で販売。1機種に重点的に開発費をかけ、足をひっぱる機種(ゴミ?)を作らなかったことが、超高収益ビジネスを作り出す秘訣となったのだ。結果、世界の携帯電話のカタチをスマートフォンとして一変させ、携帯キャリアを一喜一憂させ、出版業界を右往左往させ、家電機器とのネット化を一気に加速させることとなった。
そして、今や米政府よりアップルの方が“金持ち?”とも言われている。債務上限引き上げ法案で米議会が紛糾した7月末、インターネット上では、アップルの手元資金と、米財務省が毎日発表する現金残高の比較が話題となったぐらいだ。アップルの株価が好調でも、米国は自国経済が潤わないのだ。これはアップルの一極集中の戦略の勝利といえる。
それにしても、「リンゴ」しか買うものが無くなってしまったのが、今のアメリカなのか?

| 11.08.15

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