trendseye

蘊蓄(うんちく)食

B級グルメが盛り上がっている・・・2006年にあった『B-1グランプリ』が火付け役で、第1回の動員数は2万人程度だったのが、昨年の5回目にはその数が43万人にまで膨れ上がった。ちなみに、ゴールドグランプリに輝いたのは、「甲府鳥もつ煮」だった。また、今月東京ドームで開催され大盛況だった『全国ご当地丼選手権』は、全国から20の丼が集結し、試食した来場者の投票結果から、第2回大賞は北海道の「うにめし丼」に決まったそうだ。
地元では当たり前すぎた料理が実は地元をPRする有効な資源であったことが着目され、今や街おこしのかっこうのネタになっている。そもそもB級グルメは、地方の伝統食だ。そのひとつひとつに、歴史や文化、生活があり、そうした“蘊蓄”を知りながら食せば、おいしさだけではなく、昔ながらのことや、人とのつながりを感じられるのが楽しいのだ。
B級グルメのイベントは、集客を見込めるとあって、各地で色々な団体による独自開催も広がっている。 また最近はネットでお取り寄せできる他、レシピが公開されて家庭の食卓でも楽しめるようになってきている。長い経済の停滞はともすれば内向的でマイナス評価を得やすいが、地元の見直しや日本古来の良さの再評価に繋がり、国は成熟していくのではないかと思う。このブームはまだしばらく続きそうだ。

| 11.01.17

CATEGORY

  • BOOM
  • FOOD&RESTAURANT
  • LIVING&INTERIOR
  • SCIENCE&TECH
  • TRAVEL
  • TREND SPACE
ART BOX CORP.